ベトナム革新党の歴史

ベトナム革新党

1.はじめに

2.基本理念

3.実行計画


1.はじめに

設立

ベトナムの再建と発展は、世代を超え、あらゆるベトナム国民が強く求めるものです。19世紀半ば、ベトナムは未開発国であるがゆえにその自主独立を失いました。地域分裂が起こり、絶え間ない破壊的戦闘へと続いていきました。このような背景の中にあっては、ベトナム国民が、その愛する国を再建することは不可能なことだったのです。1975年4月、国家統合とともに、ベトナムの人々はベトナム共産主義独裁制の束縛のもとに置かれることになりました。30年にわたる戦争により、ベトナムは以前の一部封建制、一部櫨民地という形態から、完全に共産主義世界における貧窮国となったのです。ベトナムの共産党指導者たちは、極度の欠乏と極貧にあえぐ国民に対し、独占的な支配力を及ぼすことに成功しました。その一方で、ベトナムの人々は絶望的な敗北者となったのです。

共産主義独裁から脱し、母国を真の意味で再建するという熱い思いに突き動かされ、1970年代後期には、多くのベトナム人がその信念のために戦いました。自由を求めて祖国を去っていた人たちも、集結してその苦闘に参加しました。しかしながら、共産義秘密警察網が効果的に機能していたために、ベトナム国内にいた人々の戦いが日ごとに困難になり、ついには消滅することになったのです。同時に、海外にいた人々にとっても、国内の仲間との連携がとれなくなることで、困難が増していきました。

1980年代初頭以降、ベトナム国内外の各組織は、この困難に立ち向かうには新たな観点と協調をもって共通の闘争に当たることが必要だとの認識に立ちました。あまたの討議、会議、審議を経て、1980年代初頭、新たな変革的運動が誕生しました。この新たな運動の先駆的指導者はその取り組みの初期段階から、共産主義独裁を終焉させ、ベトナムを再建するための長期計両を立案できるような、しっかりと構築された政党の必要性を認識していました。このような背景のもと、ベトナム再建のための革新党(ベトナム革新党あるいは略して越新党=VIETTAN)が1982年9月10日に結成されたのです。その際、副提督ホアン・コ・ミンが党首に選ばれました。

目的

ベトナムが完全に国家統制主義の鉄のカーテンに覆われ、国民が暴力的な圧制の犠牲者になっていた時期に結成されたべトタン(VIET TAN)は、ベトナムの人々が自分たちの力と能力を支えにして、共産主義独裁制から逃れ、絶え間ない貧困と苦難に終止符を打つべく、唱道活動を行いました。これらの目的に向かうにあたって、その焦点は、現在の独裁制の終焉と国家再建という2つに絞られるでしょう。

独裁制の終焉

このプロセスは国民に自由を取り戻し、真に民主的な政府を構築することにあります。ベトタンは、ベトナム共産党の統率がベトナム国民にとって主たる敵であると確言します。少数からなる支配勢力には、ベトナムの財源悪用やベトナム発展が極度の立ち遅れたことに対する責任があるのです。さらに、プロセスの成功には国民の力を最大限に活用し、国際社会と連携をとることが必要だ、とベトタンは確信しています。これによって、ベトナムにおける総合的な社会改革に着手し政治的多元性を構築するために、種々の異なったレベルでの最大限の圧力を駆使することができるのです。

ヴェトナムの再建

このプロセスは本質的な精神、政治的・社会的機構、そして社会環境の改革をも含む総合的なものでなくてはなりません。ベトタンはこれが、先駆的であると同時に選び抜かれたプロセスであるべきだと信じています。これは、ベトナムが他地域に迅速に追いつき20年後には最も繁栄した国のひとつになるための、長期的でありながらも急を要するプロセスなのです。それだけでなく、国際化という背景の中、ベトナムの改革および近代化に資するあらゆる取り組みにより国の資力を高めることで、その独立と主権を維持できるようにすることが求められているのです。

組織構造と指導部

ベトタンは、ベトナム国内外の全構成員の活動を指揮する中央委員会により、遅営が行われています。中央委員会のメンバーの任期は5年間で、選挙によって選出されます。現行の中央委員会指導者は:

u 党 首:Nguyen Kim    (グエン・キム)

キム氏はベトナム共和国空軍中佐および飛行中隊司令官です。ベトタン結成メンバーであり、1982年以来、指導者の地位についています。

u 総書記:Ly Thai Hung   (リ・タイ・ホン)

ホン氏は日本で、市民工学修士を授与されています。1970年代後期には、自由ベトナム人民組織の一員でした。これは、サイゴン陥落後最初に海外で設立されたベトナムの民主主義支持組織です。彼は1982年以来、ベトタンのメンバーとなっています。

活 動

1982年の結成から今日に至るまで、ベトタンは以下のような恬動や運動に着手してきました:

●1982-1985:この時期ベトタンは、ベトナム国内の政治的反体制の人々と連絡をとりネットワーク作りに焦点を絞っていました。これによって、ベトナム開放国家統―戦線の活動を通し、全国民を代表する反対運動を推進するためです。ベトタンは、その人々の持てる力と結束性を有力な武器とする実行戦略を立てるにあたり、前世代の経験から得た知識や他組織からの引継ぎを行うことができました。ベトナム開放国家統一戦線の結成メンバーとして、ベトタンのメンバーはベトナム抵抗運動を代表するラジオ局設立に寄与しました。このラジオ放送は1983年12月から1991年6月までの間、毎日4時間行われていました。

●1986-1990:この間ベトタンは、ベトナム国内でのメンバーや支部を結ぶ自身のネットワーク構築と、長期にわたる可能性のある抵抗遅動を支える安全な避難所設立に注力しました。同時に、ラオスおよびカンボジアにおける強制労働や兵役といった政府政策に抵抗すべく、人々を組織する活動を行いました。残念ながら、1987年8月に、党首であるホアン・コ・ミンおよび何人もの他の指導者がベトナム帰還中に死亡しました。彼の死は、ベトナム国内にいるベトタンのメンバーに対する共産主義勢力からの迫害という、大きなうねりの引き金になったのです。手痛い損失にも関わらず、ベトナム国内のベトタンのネットワークは生き延び、今日に至るまで作用し続けています。

●1991-1995:この年月ベトタンは、東欧およびソヴィエト連邦における共産主義の崩壊を利用して、ベトナムにおける自由と民主主義を求める運動を進めました。ベトナム国民が真の改革と人権を要求するよう、奨励し力づけたのです。この目的のためべトタンは、ハノイの宣伝機器に太刀打ちできるよう、そして同時に冷戦後世界の変化や発展の情報を一般国民が常に得ることができるよう、ベトナム国内放送用のベトナム語ラジオ局設立に寄与しました。

●1996-2000:この時期ベトタンは、統合的抵抗運動を生み出すため、ベトナム国内外の組織、政党、地域社会の動員に資することに専心しました。ことにベトナム国内では、これが汚職、不正そして不当な土地押収を特に対象とした抵抗運勣を支援し、ひいてはそれが高い税金と不当管理への平和的デモとストライキヘと続いていったのです。国外では、ベトタンのメンバーが地元のベトナム人社会の組織活動を積極的に支援しました。これには、国外ベトナム人社会内に支部組織を形成するだけでなく、ハノイ政府の正当性を否定する活動が含まれていました。

●2001-現在:現在ベトタンはベトナム共産党に対し、増大する圧力の結集とベトナム国内における多元的社会形成に注力しています。これは、立場や観点の違いに関わらず、どんな組織でも政府による迫害の脅威を感じることなく、自由に公然と活動できる社会、という意味です。このような社会においてのみ、一般市民が人権と民主主義のために立ち上がることができるのです。同様の事態をインドネシア、フィリピンそして東欧の多くの国に見ることができます。



これら基本的問題とベトナム国民の潜在力を考慮すると、よりよい未来に対して楽観的になることができます。不幸にして、ベトナム共産党の独占政治がベトナムとその国民の発展にとっての最初の障壁となっているのです。

ですから、ベトタンはベトナム国内外のベトナム人に対し、共産主義独裁制を終焉させ、同時に長期的繁栄のためにベトナムを改革する運動や活動を積極的に支援するよう呼びかけているのです。ベトタンは、国民が自由と民主主義のもとに生きる新しいベトナムの再建に寄与できること、そしてアジア太平洋地区ならびに全世界の安定に貢献できることを光栄に思います。






2.基本理念

民主主義構築とベトナム改革のための実行計画

ベトナムを独裁から民主主義社会へと変換させるためには、人権に対する既存の束縛がすべて完璧に取り除かれた多元的社会がまず構築されなければなりません。これを達成するには、3つの重要な性格をもった総合的な実行計両が求められます。

まず、ベトナム国民自身がその計圃実行を自分のこととして責任を持たねばなりません。次に、計画は民主主義支持勢力と現行の共産主義政権との間における力のバランスを考盧した、現実的で実行可能なものでなければなりません。3つめには、全ての潜在的損害を最小限におさえ、ベトナム改革への取り組みを支える財源を残しておけるようにする必要があります。

このことを念頭に置き、ベトナム再建のための革新党(ベトナム革新党あるいは略して越新党=VIET TAN)は主な10のプログラムからなる総合的実行計圃を展開してきました。



パート1.国民のニーズとヴェトナムの国家

ベトナム国民、10世紀にわたり中国の支配に耐えてきた人々は、生き抜いただけではなく、世界の他地域の人々と同等な立場を実現すべく立ち上がりました。18世紀末までは、ベトナムは社会構造、文化の豊かさ、防衛力において近隣諸国で群を抜き、世界の多くの国と肩を並べていました。ベトナムがその指導部の決定力の不足から近代化ができず、結果、続く100年にわたる植民地支配の犠牲者となったのは、19世紀半ばのことでした。その時点以来、ベトナムの災難は指導的立場の者たちによるさらなる過ちが重なり合い、恐ろしい流血と発達の遅れという結果につながっていきました。今日に至るまで、ベトナム国民の大半は、国家が開発国から大きく取り残されてしまったため、いまだに貧しい生活状況下に置かれています。

実際、19世紀におけるベトナム国民の夢が、衣食足りて圧制の脅威を感じず自由に生きることだったとして、この夢は今日の大半のベトナム国民にとって、いまだ手の届かない希望のままになっています。これは私たちの国民にとって、大きな悲しみなのです!

一方で、ベトナムと同様の歴史的状況を経験した国を含む世界中の自由国家はすべて、その国民を食べさせ、人間にとっての最も基本的なニーズを満たすという間題は解決済みです。さらに、これらの国の市民は人間性に即した基本的権利が保証され、自らの生活やその国家の運命を自由にすることができます。これらの国においては、最高レベルの教育を得る機会、富や社会的地位を高進する機会、そして知的・精神的に成長する機会が、求める者全員に開かれているのです。

150年以上にわたる犠牲と苦難を経た今、ベトナム国民の人間としての尊厳は人類としてあるべきものになってしかるべきなのです。ベトナム国民一人―人には、自分の人権を持ち、自身の尊厳を身に着ける資格があるのです。これからの世代のベトナム人は、過去の世代が経験したような生きるための基本的ニーズを憂盧することなく、近代世界に加われる力を持ったベトナムの建設にエネルギーを傾注できるようにならなければなりません。

さらに今日のベトナムは、社会疲弊に始まり不適切な国家制度にまで広範囲にわたる、過去からの影饗を速やかに解決し、発展を妨げている景気停滞に終止符をうつべきなのです。そこから、物理的インフラから経済に至る継続的で公正な発展のための基盤が生まれ、世界社会にベトナムが追いつくことができるようになります。

このような緊急課題に直面し、何十年にもわたって国民に君臨してきたベトナム共産党による独裁政権は、国家を率いる力がないことを自ら露呈しています。共産主義独裁政権は、あまたの国家的危機の原因となってきました。その中には、広範囲にわたる政府の汚職、国家財源の無駄遣い、環境破壊が含まれています。政権の独裁を守るために設定された、その弾圧的政策と情報制限は、国の発展にとって最大の障害となってきました。

自国の自尊心を再燃させるための総合的改革の実行

この自尊心があったからこそ、私たちの祖先は歴史上の衰退やその流れから立ち上がり、英雄的に祖国を守り、今日私たちに引き継がれた国家を設立することができたのです。しかし、過去数十年間、生活水準の悪化や道徳、精神面の低下により、自国の自尊心は危うくなり、他国への依存心が強まる傾向へとつながりました。ベトナム人は伝統的美徳を取り戻し、自分たちの知識を発展した国の人々と同レベルまで高めていかなければなりません。

国家をあまりにも長期間蝕んできた屈辱的発達の遅れと未開発を終結させるための総合的改革の実行

過去の世代が自立のために戦ったように、今日の愛国的ベトナム人は、自尊、改善、勤勉といった長い伝統を持つ人々を悩ませてきた貧困と発達の遅れという恥辱を終焉させるべく、立ち上がらなければなりません。ベトナム国民が、現状の受け入れず、不十分で遅々とし、方向を誤った変化を耐え忍ぶことのないよう、互いに覚醒させあうことが緊急に必要なのです。ベトナム国民は今、より輝かしい未来を築く力を持っていますし、それに値する人々なのです。

周辺地域および世界中の国々のレベルまで国を引き上げるための総合的改革の実行

ベトナムが慎重に一歩を進めている間に、他国は何歩も前進しているのです。それは経済面のみならず、他の面においても同様です。結果として、ベトナムと他国との格差は広がり続けています。このことは、ベトナムが世界的発展の道で、他国から立ち遅れ続けているということです。ベトナム国民は社会制度や社会環境を完全に改革し、総合的かつ継続的発展の基盤を築く緊急の必要性に直面しています。

これらがベトナム再建のための革新党(ベトナム革新党あるいは略して越新党=VIET TAN )の存在理由です。

ベトタンは、その誇らしき歴史と何世代にもわたる犠牲にふさわしい近代国家構築のため、国家に献身し、ベトナムの人々を向上させることに意欲を持つベトナム人から構成されています。


パート2.ベトナム民主化と改革の基本理念

ベトタンの使命は、民主主義を構築してベトナムを改善するための総合的変革を実行することです。これはつまり、われわれの戦いの中で、国民の前進を妨げている独裁政権の廃止を優先させるとともに、国民のニーズを満たすような精選された移行プロセスを通して改革をもたらすということです。

国の再生と発達の追求は、全国民の任務であり、何世代にもわたって継続的に実行されるべきものです。


A-改革の目指すもの

ベトタンの目指すものは、「繁栄する人々が強い国家を作る」という概念の達成です。人々は物質的な意味で繁栄するばかりでなく、文化的、知識的、そして精神的に満たされるのです。現在の国際化の状況と、ベトナムが世界の中で占める位置を考えると、「強い国家」とは軍事的な力だけに言及するのではなく、経済的な力や世界社会での立場をもさすことがわかります。繁栄する人々が強い国家を作るという理念はまた、国民が国家の基盤であるということを強調するものでもあります。国民あってこそ、国家は強くいられるのです。国家を創立し、守り、発展させるのは国民であり、だからこそ国民が国家制度とその法制度を決定する最強の力となり、国家の将来を決定する意思決定の場に参加する権利を持たねばならないのです。

B-改革の目的

ベトナム改革の取り組み一つ一つは、国民の力によるものでなければならず、そのために社会的精神が改革の最優先目的になるべきです。

しかし、抑圧された政治的、社会的環境においては、たとえその知識や才能があったとしても、個人がさらに発展したり、自分や家族をより豊かにするような社会作りに貢献することは不可能です。

こうした理由から、私たちの改革は国民や社会的精神に向けて働きかけるのみならず、社会制度や環境をも対象としたものでなければなりません。

1.社会的精神の改革:

現在の近代的時代においてさえ、私たちの国民は今なお、後進的な状況での生活を送っています。何十年間も共産主義支配下にあったせいで、人々の大多数は偏狭な思考、違いを受け入れることに消極的な気持ち、そして、自分の理解力を超えた物事を受容できないということに慣れてしまいました。この問題を解決し、さらに国が発展できる状況を作り出すために、社会的精神を改革するという面でのベトタンの理念は、以下に焦点をあてています:

1-1.調和と統-

社会的精神の改革努力は、教育から始めるべきで、これにより、すべての国民が理解を広め、地平線を開くことができるのです。教育は主観論という型から脱し、より科学的な客観性へと移行することを意味しています。この新規展望によってすべての人が、違いというのは当然なことであるという認識を得られ、違いを当然として受け入れるようになるのです。これが、個人間の関係における調和という精神のエッセンスなのです。私たちの考え方に違いがあるからといって、それが互いに敵対しあう理由にはなりません。それどころかむしろ、協力しあう機会なのです。調和が実現されれば、すべての人が統-を獲得することができます。これは人生・生活そして仕事における統合性、重荷や責任とともに緊栄と成功を分かち合う団結、という意味です。

調和が個人間の関係を定義するとすれば、統一は社会にとっての理想であるといえます。違いを受容する精神(調和)とともに生きていれば、自然にだれもが言論の自由、居住の自由、信仰の自由などを手にすることでしょう。これらの個人の自由は、全員共通の利益に関して議論され合意され、明確に制定された法によってのみ規制されるものです。「全員」というのはベトナム全人ロを示すのであって、一部の市民や特定の階級をさすのではありません。言い換えれば、人は個人の自由を除外するための統一を生み出すことはできず、裏を返せば、人は社会の考慮せずに無制限の個人の自由を求めるような調和を生み出すことはできないのです。

法の保護のもと、同等の手段で適用される調和と統一はベトタンが主張する民主主義のエッセンスです。

1-2.自立、自恃、包容の精神

歴史を見れば、ベトナム人の国民的性格は自律、自恃、そして包容の精神に深く根ざしていることがわかります。この精神があったからこそ、私たちの祖先はそれぞれの外国支配から学び、長期にわたる外国の統治ののち、国家の自立を取り戻すべく英雄的に立ち上がったのです。

ここ何十年かは、逆風の政治的状況の結果、この包容の精神がベトナム共産党の偏狭さに取って代わりました。ベトナム共産党はどこからか持ち込んだ「真実」や「理由」に基づいた独裁政治を追い求めています。同時に、自立と自恃の精神もまた、ひどく蝕まれてきました。戦時中、外国の支援や助言者にたよった年月に続き、機械的に異国の社会経済モデルの導入が行われる時代に入りましたが、これはさらなる害を及ぼすことになりました。この継続的な他国による解決への依存状態の中では、その解決が国家にどのような危機を及ぼすかは全く無視されていたのです。

ベトナム改革の動きはそれぞれのベトナム人に、自立、自恃、そして包容を持っていた私たちの祖先の精神を取り戻させるに違いありません。それによって、各人が世界と時代の素晴らしさを享受しながらも、国家はベトナム人の真髄を道筋として発達していくという確信のもと、国民性を保持することができるのです。

1-3.市民精神と市民の奉仕意識

国家の公共事業や意思決定プロセスに真の意昧で参加できない何十年もの年月の後、-実に何十年もにわたり、生活をすることと政治的活勁を避けることのみに注力させられてきた結果、市民性と市民の任務意識はすべて消滅してしまいました。

ベトナムの改革運動はすべてのベトナム人に、自分たちが国の運命を担うという感覚を目覚めさせ、徐々に国家と国民をすべてのイデオロギーや政党よりも高く掲げるという考え方を気づき上げるものでなくてはなりません。この理想に到達するため、教育、文化そして宗教を通じて、奉仕の生活に対する信念を社会にもたらさねばなりません。そしてまた、団結した進歩の精神-互いの進歩を助け合うべく団結していること-が優先されるべきです。多くの国における発展の経緯を見ると、知識と情報が、限られた少数の人々に集中するのではなく、国民全体に広範囲に広がることによってのみ、国家が発展するということがわかります。


パート3.改革への忠誠

150年以上にわたり、ベトナムは数限りない困難と挑戦を克服なければなりませんでした。私たちの国民は膨大な血の犠牲を払って、植民地支配を放棄しましたが、結局、イデオロギーをめぐる4半世紀にわたる内戦の犠牲となっただけでした。ベトナムと同様の状況にあった他の国々が植民地支配を脱してアジアの竜や虎になった一方で、私たちの国は内戦からベトナム共産党の一党独裁に移行したのです。20世紀末の25年間は、全国民にとってベトナムを近代国家に再建するに貢献する機会であるべきでした。悲しいかな、この機会は共産党の重大な過失と国家利益よりもその指導部の偏狭な意向を優先させることによって無駄になったのです。今日、21世紀初頭になってなお、ベトナムは世界で最も貧困で後進的な国家のひとつでいるのです。

さらに、今日の独裁制はベトナムの社会的諸悪の根源なのです:広範囲にわたる汚職、権力の乱用、法規則の軽視、人間の尊厳の蹂躙、そして社会的不公正。これら問題のすべてが道徳性と倫理の衰退、人の高潔と特性の低下を招き、ベトナムの社会的基盤を蝕んだのです。ですから、ベトナムが直面している中心課題は国家の自立と国家改革で、これは前世紀から未解決のまま持ち越されてきたものです。相関性を持ったこれらの問題に共通する解決は、後進性と未開発という恥辱を根絶し、国家精神を取り戻し、ベトナムを余りにも長い間苦しめてきた社会的不公正を終焉させるための総合的な変革なのです。

そのため、ベトタンは2つの優先事項を持つ変革的行動計画を提案します:すなわちベトナム共産党の独裁政権を廃止することによる国家の解放、そして社会的精神、社会的指導、社会的環境を改革することによる国家再建です。

国家再建という優先事項は各人のために自由を取り戻し、独裁制から国民を開放し、国民に説明責任をとれる政府を設立するための戦いです。この戦いの導引理念は、国民の力が国家を動かす最高のものであり、相互利益を基礎とした国際協力とともに全ての局面の変化を推し進め、現状を変換し、政治的多元性のある環境を作り出すことができるだろうということです。状況に応じて、私たちの戦略は変わるかもしれません。しかし国民の力への最大級の依存という私たちの導引理念は変わりません。これは人生の理念でもあります。なんとなれば、ベトナム人だけが最も好ましい方法でベトナムの問題を手がけ、解決するであろうからです。そして、各人が自分の利益のための戦いに立ち上がったときこそ、自分の運命を真に自分のものとできるのです。

国家再建という優先事項は、3つの分野において、総合的に国家を改革するという試みです:すなわち、社会的精神、社会的制度、そして社会的環境です。改革は、経済的・道徳的に国家を再建することを狙いとした、精選された変化の継続的プロセスであるべきだ、とヴェトタンは考えています。国際化の状況にあって、ベトタンの改革運動は国家の自立と主権を保持することも意図するものでなければなりません。ベトナムの改革は継続的目標でありながらも、開発段階を短縮し、今後20年でアジアの竜に追いつくためには緊急のものでもあります。

この変革行動計画は、国内外にいるベトナム人のあらゆる形での参加によってのみ成功するのです。ベトタンは国家社会の一部にすぎません。ベトナム人が団結し、ベトナム再建を実現するための一つの手段となりたいと望んでいます。権力の座にあるということは、通常、政策実行のための基本的条件とみなされます。しかしながら、ベトナムの多数の問題、改革の取り組みは政府組織だけを通していても簡単には達成できません。国民を説得し、力をもつようにする能力にも頼らなければならないのです。今まで述べてきた理念と戦略をもとに、ベトタンは、政府の内外に関わらず、どんなときでも状況を最大限に生かし、ベトナムの改革に貢献する努力を惜しみません。

今日、国家の重要な問題、背後にある国民の力、そして共産党の下降螺旋を把握すると、ベトナム国民は国家のより明るい未来に向かって楽観的な見方ができます。科学技術の急速な進歩はベトナム近代化への私たちの取り組みにとって、大きな強みです。知的で勤勉なベトナム国民は邪魔されることなく前進する自由を切望しています。成功し、民主主義精神をもった国外のベトナム人は、改革運動に重要な役割を果たすことでしょう。調和と統一の精神で一つになれば、ベトナム国民は共に、国家を変質させるに必要十分な力を持っているのです。

ベトナム国民が今日まさに動機とするものは、すべての不公正に終止符を打ち、続く世代のためにより明るい未来を実現し、各人にとって意味ある生活を確保し、全ての抑圧を終わらせるという切望です。ベトナム人はどこにいても、ヒューマニズムが刷新された国家の誇りと緊栄の基盤となる新たなベトナム、新たなベトナム人社会を建設することを渇望しています。

国民の意思が常に打ち勝つことは歴史が証明しています。理想主義のベトナム人すべての決意と情熱、そしてベトナム国内外の有利な状況があれば、ベトナムの改革運動は成功するに違いありません。すべての愛国的ベトナム人が団結して立ち上がり、国家を新しい時代-発展、上品さ、公正さの時代-ヘと導くのです。

ベトナムは平和で繁栄した国家となるでしょう。そこでは国民が自由に、民主的にそして責任を持って生き、それによって東南アジアと世界の平和と安定に貢献できるでしょう。



3.実行計画


民主主義構築とベトナム改革のための実行計画

ベトナムを独裁制から民主主義社会へと変質させるためには、まず最初に、人権に対する既存のすべての束縛が完全に取り除かれた多元的社会が創出されなければなりません。この達成のためには、3つの重要な性格をもった総合的実行計圃が必要とされます。

まず、ベトナム国民自身がその計画実行を自分のこととして責任を持たねばなりません。次に、計圃は民主主義支持勢力と現行の共産主義政権との間における力のバランスを考慮した、現実的で実行可能なものでなければなりません。3つめには、全ての潜在的損害を最小限におさえ、ベトナム改革への取り組みを支える財源を残しておけるようにする必要があります。

この点を胸に刻んで、ベトナム革新党は10のプログラムからなる総合的行動計画を作り上げました。



プログラム1: 社会福祉の向上と市民権の回復

ベトナム共産党によって作り出された現在の独裁制が、ベトナムにおける市民権侵害と社会福祉の衰退の主な原因です。何であれ意味のある、長期にわたる改善が行われるには、その前にこの独裁制を終焉させなければなりません。しかしながら、現在の独裁制がまだ存在していても、市民権と社会福祉の向上はやはり無視できない重要な目標です。その上、今の時点での向上をもたらす取り組みは、政権の過酷な政策による負の影饗を和らげるのに役立つのです。以下に、このプログラムについての推奨行動をいくつか挙げます:

● ベトナムにおける市民権と社会福祉の状態監視用センターの設立- このセンターは、市民権と社会福祉に関する事実、統計そして文書の収集に焦点をあてます。センターはまた、不当に扱われたり、差別を受けている人を監視し、手助けをします。センターは年刊でその収集結果を報告します。

● 汚環と戦う個人および組織への支援- 現在ベトナムでは、汚職が国家的危機となり、国家とその国民にとって膨大な損失をもたらしています。近年、何人もの勇敢な人々が、政府および共産党高官による汚職との戦いに踏み出しています。汚職反対グループを組織しようとする人々さえいます。この錚たる規模の国家的危機と戦うためには、これらの取り組みを支援しなくてはなりません。

● 労働組合を自由に結成し、必要に応じて労働ストライキをする権利への唱道- 現在のベトナムでは、労働者は自分たちの組合を自由に結成することが出来ません。唯一認められた組合は、ベトナム共産党によって認可され、管理されています。労働者はこの“公式の”組合への加入を強制されています。彼らがいかなる労働組合でも自由に結成し、加入することができる権利は擁護されなければなりません。

● 国外に送られるベトナム労働者の権利、利益、尊厳の保護- 国外に追われた労働者の多くは、不当に扱われ、酷使され、ひどく搾取されています。ですから、彼らの状況を監視し、その権利、利益、そして尊厳を保護する取り組みが必要なのです。

● 国民に直接利益をもたらす人道主義プロジェクトの支援および組織化- ベトナムは、何よりも自己権力の掌握を気にかける政府に運営される、貧しく発達の遅れた国家です。ですから、国民は自分たちの基本的問題や二-ズに対応しうるプログラムを必要としています。ヴェトタンは国民に直接利益をもたらすことを狙いとした人道主義プロジェクトを組織し、支援しようと計画しています。

● 児童労働の廃止- この21世紀において、子供たちが軽視され、酷使され、生き延びるための労働に追いやられる社会を許すような文明社会はありません。ベトナムの子供たちは、他の国々の子供たちと同様に、教育を受け、明るい未来のある、安全な生活をおくるに値するのです。彼らの権利は擁護され、彼らのニーズは国家レベルでのプログラムで対応されるべきです。軽視され、酷使される子供たちを対象とし、彼らによりよい生活と適切な教育を与えることでよりよい未来がもてるようにするプログラムに、特別の努力が払われなくてはなりません。



プログラム2: 多元性の推進

地域的および世界的経済に融合するべく開放を迫られ、ベトナム共産党はベトナム社会の全ての面において、その支配力を失いつつあります。政府の管理からはずれた多くの社会的活動が文化、教育、経済そして宗教を含む多くの分野で次々と出てきています。これらの活動を助け、さらなる成長を促進するために、以下の行動が提案されます:

● ベトナム国内外のベトナム人の問におけるさらなるコミュニケーションと協力の開放- 不幸な出来事により、国家社会は2つのグループに分かれてしまいました:ベトナム国内と国外です。しかし、どこに住んでいようと、すべてのベトナム人はベトナム再建を助けるにあたっての自分たちの役割を認識しています。この2つにわかれた人々のグループ間におけるコミュニケーションと協力は、統一を推進し、独裁制を終わらせて国家を改革するために入手可能なすべての財源を動員するために必要なものです。

● 文化、教育、社会、宗教などの分野における自立した個人すべての支援- 政権は、国民による、すべての形式での団体や組織化された活動も統制しようとしてはいますが、実際はこの統制はその有効性を失いつつあります。多くの団体や組織が政府の統制範囲外で活動を続けています。これは多元的社会に向けて、励みとなる第一歩です。これらのイニシアティブは支援されなければなりません。それによって、多元的社会が定着し、発展していけるのです。

● 非政府組織(NGO)、慈善団体、人道主義グループのベトナム国内における自由な設立と活動への唱道- 発展した民主的社会においては、NGO、慈善団体、そして人道主義グループは大変重要な役割を果たします。彼らはさまざまな分野で政府を補助するのです。その役割を効果的に達成するために、彼らは政府の管理から自立し、自由でなければなりません。しかしベトナムにおいては、政府がこれらのグループを常時監視し、影響を与えています。これらのグループがその役割を効果的に達成し、ベトナム社会に貢献するためには、この管理を最小限にするか廃止しなければなりません。

● 言論の自由と出版の自由への唱道- これらの自由は民主主義社会における最も基本的なものの一部です。これらはまた、国家発展の取り組みに国民を巻き込むために必要なものでもあります。国民は、自分たちに影響を与える問題に発言することができて初めて、貢献する気持ちになるのです。政府が言論および出版の自由を制限しようとすれば、必ずや社会の成長は抑制され、国家は後進状態に陥る危険をはらむでしょう。

● 信教の自由への唱道- 政府は各市民の信教の自由を尊重し、擁護しなければなりません。しかしこの自由は、すべての宗教が政府の妨害なく、自由にその信仰を行えなければ意味をなしません。ベトナムでは、政府が各人にその信仰活動を許してはいますが、政府は、国が認可した教会と宗教団体にのみ存在を許すことによって、宗教活動を管理しているのです。真の信教の自由を実現するためには、この制限を撤廃しなければなりません。



プログラム3: 集合的強さの構築

国家と国民の集合的な強さが構築されなければ、ベトナムは独裁制と貧困を打ち破って自由になることはできないでしょう。この集合的強さは、ベトナム改革という最終目的の達成に向けられるべきものです。ベトナムが直面する膨大な課題に自分だけで立ち向かえるような政党や組織はありませんから、集合的な強さを構築するために協力しあうことが必要なのです。この任務を達成するため、ベトタンは以下の活動を提唱します:

● 民主主義を復活させ、ベトナムを改革するという目的を共にする活動の支援- この支援と協力という行為そのものが国家の集合的強さの構築に役立つでしょう。全てのベトナム人は、このような活動に積極的に取り組むべきなのです。それは、共通の目的に焦点をあてているものであれば、どのような組織が行うものであっても構わないのです。ベトタンとそのメンバーは、ベトナムの国家と国民に寄与することが明らかなプロジェクトに携わる他の組織の指導のもとで、喜んで働くつもりがあります。

● 多数参加のコミュニケーションと協力の開放- 私たちは、ベトナム国内のみならず世界中のベトナム人の間におけるコミュニケーション、討議そして協力の機会を積極的に作り出さなければなりません。これらの機会はあらゆる立場のベトナム人が、国家の現状、国家が直面している困難への可能な解決策、そしていかによりよく協力するかを熟考できるものとなるでしょう。これらの機会を通して、私たちは共通の立脚点を見出し、私たちの国の集合的強さを構築することができるのです。

● ベトナム内部の反対勢力発現の奨励と支援- この反対勢力は多くの政党からなるべきであり、民主主義回復に必要なものとみなされるものです。ベトナム共産党がどのような反対勢力をも許さないのは明らかです。何十年もの間、彼らは全ての反対勢力を滅ぼすためにあらゆることをしてきました。しかし歴史を見れば、いかなる独裁制も人々が蛮行に反対するのを永遠に防ぐことは出来ないことがわかります。反対勢力発現のため、民主主義支持組織と政党は近しく協力し共に結束して、共産党政府に挑む手ごわい力を作り出さなければなりません。



プログラム4: 知識基盤の拡大

もし国民の知識基盤が高められなければ、ベトナムが貧困と発展の遅れを克服するのは大変難しいことでしょう。これは可及的速やかに開始されるべき、非常に長期にわたる取り組みなのです。

● 情報の自由―国際化とともに、情報の自由な交換は生活の中で十分に認められた一部となっています- この自由な交換は、一般人のみならず知識人、学生そして専門家の知識をも向上させるのに大いに寄与するものです。現在のベトナムでは、情報の交換は政府によって非常にきつく監視され、厳しく制限されています。このことは発展のための国家力に負の影響を与えているのです。そのため、情報の自由に対する制限を排除するための取り組みがなされなければなりません。

● 学習、研究、そして留学の自由- 留学、学術的自由の享受、あるいはインターネットなどからの情報を使っての自由な研究をする自由を各市民が持たなければ、知識基盤を広げることは困難でしょう。

● 教育や研修を行う自由- 個人あるいは組織は、厳格な政府の管理や直接の妨害を受けない民間の教育施設を設立することができるべきです。政府は教育や研修に関する独占権を持つべきではありません。

● 人選プロセスにおける平等待遇- 特に、獲得した技能を使うための平等な待遇と機会が与えられていることがわかれば、人々は喜んで学び、知識を伸ばす気持ちになることでしょう。不運にも、ベトナムにおける現在のシステム下にあっては、技能や知識ではなく、政洽的関係に基づいて種々の機会に対する個人の選別が行われることがしばしばです。加えて、汚職のはびこりが意味するところは、有能な個人が贈収賄をしなかったためにしばしば昇進の機会をほとんど、あるいは全く失ってしまう、ということなのです。

● 教育と政治的イデオロギーの分離- 公教育はいかなる政党によっても、特定のイデオロギーを推進するための道具であってはなりません。知識水準を真に引き上げるために、ベトタンは偏見のない、開かれた、政治的管理から自由な公教育システムを唱道します。



プログラム5: 未来世代への投資

世界の他国に追いつくため、ベトナムの若い世代ははるかにもっと実践主義的でなければなりません。特にその学習へのアプローチにおいては。若者たちは海外での学習を推奨され、支援されなければなりません。同時に、国外にいる300万のベトナム人のうち、多くは若者であり、十分に教育を受け、高い技能を持っています。ですから、ベトナム国内外の若者世代間でのコミュニケーションと提携を高めることは有益なことなのです。

● 国家の誇りと愛国心の再構築- 何世代にもわたり、若者たちは愛国心とは社会主義への忠誠でもあると教えられてきました。多くは長じて、国や国民ではなく共産党を擁護するために尽くすようになりました。ですから、国家の利害と偏狭な政党の利害との間を明確にしなければなりません。若い世代は国家に誇りを持ち、愛国心というのはイデオロギーや政党に対しての忠誠を意味するものでは全くないことを明確に理解するべきなのです。この誇りから、若い世代は国家改革の取り組みにおける自分たちの責任を、完全に正しく理解することでしょう。

● 政治面および、民間における意識の構築- 偏見のない、開かれた、そして人本主義の教育システムの構築に焦点を当てるべきです。このシステムは、若者たちに市民の任務と法規則尊重の意識を教えるのに役立つでしょう。さらに、現在ベトナムにおける頽廃した政治的状況下においては、政治的参加はしばしば不正なごまかし、汚職、醜悪さを伴っているのです。このことから、多くの人々、特に若い世代が、政治的プロセスから距離を置き、開わらなくなっています。人々の政治的参加の動機付けをするためには、法規則を真に支持する民主主義政府が、現在の腐敗した独裁主義に取って代わらなければなりません。

● ボランティア精神に重点をおいた道徳的に健全なライフスタイルの構築- 他の人々への思いやり、高い道徳基準、そして高水準のボランティア精神をもつよう、若い世代を教育することに重点がおかなければなりません。



プログラム6: 国際支援への働きかけ

民主主義回復とベトナム再建の取り組みは、ベトナム国民が自分のこととすべきではありますが、国際化の背景のもと、国際支援への働きかけもまた必要なのです。この働きかけの取り組みは、共産主義独裁制への戦いにおける支援を得るためだけでなく、ベトナム再建への取り組みにおけるさらなる援助を確保するためにも重要なことです。

● ベトナムにおける人権と民主主義制度向上のための支援への働きかけ- これは、ベトナム政府に対する恒常的圧力を維持するために重要な取り組みです。国際社会にとって、ベトナムが民主主義政権をもつことはきわめて重要です。そうなって初めてベトナムは、地域の緊栄と安全のための相互利益関係にある、真に信頼できる相手国となれるのです。

● ベトナムにおける環境保護支援のための働きかけ- この数十年間にわたり、ベトナムにおける環境破壊レベルは危険な状態にあります。国家の未来世代および未来の可能性に非常な影響を及ぼすことから、これはベトナムにとって緊急の問題です。ですから、特にさらなる破壊の予防、環境保護の法や規制の施行という面において、この問題に向けての国際支援への働きかけの取り組みがなされなければなりません。

● 国民の知識基盤拡大のためのプロジェクト支援への働きかけ- 国際社会は、その経験をもってして、ベトナムにおける知識基盤の拡大に役立つプロジェクト立ち上げに、最もふさわしい位置にいます。プロジェクトには、教育プログラム、学生交換留学プログラム、フェローシップ・トレーニング・プログラム、文化および情報交換プログラムなどが含まれるでしょう。しかしながら、権力があったり、十分な資力がある一部の人たちだけでなく、全ての人が、これらのプログラム参加機会を平等に持てることが大切です。



プログラム7: 国外ベトナム人社会の強化

国外のベトナム人社会は、ベトナムの民主化と改革への取り組みにおいて、果たすべき重要な役割を持っています。この社会は、豊かな財源と知的可能性、そして国際世論と政府に影響を与える能力と言う意味で、優位な立場にあるのです。

● 特に若い世代における国家伝統の保護と推進- 国外にいる若い世代のベトナム人は世界有数の教育システム、最新鋭技術、そして最も進んだ社会を経験する機会を持っています。これらの人々が、ベトナム再建の取り組みに大いに貢献できるであろうことは疑う余地がありません。この実行のために国外社会は、若い世代の国家伝統への誇りと社会参画を強化するべきなのです。

● ベトナムとの近しい提携- ベトナムが民主主義となり、発展するであろうことは確かなのです。そしてまた、国外のベトナム人社会が存在し、緊栄し続けることも確かなことです。したがって、国外社会において何世代にもわたり、ベトナムの国と近しい提携を推進することは大変重大なことなのです。こうすることによって、国外社会が時を越えて常に、ベトナムにとって不可欠な存在であり続けられるでしょう。

● 社会における民主主義支持という伝統の保護と推進- 過去20年間、国外社会はその民主主義支持という立場を強く堅持し続けてきました。さらに、この社会は独裁制に対する戦いに目覚しい貢献をしてきたのです。この伝統を保護し、推進しなければなりません。そうすることで、国外社会が、ベトナムにおける改革運動だけでなく、民主主義と人権の保護における支援の要塞であり続けられるのです。

● 社会構造と制度発展への支援- しっかりと構築され影響力のある社会は、しばしば社会強化のための機能的代表委員会、社会強化のための数多くのプロジェクトや活動、そして高度な制度を持つことが知られています。したがって、国外社会がこれらの制度、とりわけ効果的な代表委員会を設立するよう推奨することが重要です。

● 長期働きかけへの取り組みのための資源開発- 国際支援への働きかけを効果的に行うためには、そのための社会の能力と資源が開発されなければなりません。社会の投票力や政治的声の強化を肋ける活勁が実行されるべきなのです。さらに、若い世代を励まし、支援して、政治的ブロセスの主流に巻き込まなければなりません。



プログラム8: ベトナム改革の基盤作り

ベトナムの改革はベトナム国民にとって、長期的大望であると同時に緊急のニーズなのです。国家が直面している現在の貧困と後進性を鑑みると、時間というのは最も重要なものです。したがって、民主主義への戦いが行われている間にも、長期的改革への基盤敷設の取り組みもまた、実行されなければならないのです。

● 利用可能な能力の統合- ベトナム国内外という2つのベトナム人社会が存在するという事実は、ひとつの機会なのです。ベトナムが直面している課題について、各グループが異なった観点を持っているかもしれません。これらの観点の良いところを取り合えば、結果として提案される解決案はより全体的な実現可能なものになることでしょう。ですから、双方のグループから利用可能な能力を統合することが大切なのです。特に、国家再建のために両グループの知識人、専門家そしてテクノクラートが会合し協力する機会を作らなければなりません。

● 負の影響予防のための、政府プログラムおよび業務評価- 過去数十年間、現在の政府は多くの悪政を行い、結果として膨大な負の影響を国家と国民に与えてきました。これらの政策を評価し批判的異議を唱えることは、全てのベトナム人の任務なのです。さらなる負の影響を予防するだけでなく、政府が修正行動をとるよう圧力をかけるためにも、これらの異議は必要なのです。

● ベトナム改革のための調査とプロジェクト実行- 国家の現状を評価し、台頭する他国の経験から学び、ベトナム改革のための先行計画を立てる取り組みが行われなければなりません。さらに、現在見られるベトナム社会の急激な衰退に伴い、残された可能性を保持し、改革のための基盤敷設をする緊急な取り組みが必要です。可能であれば、教育、文化、そして環境といったカギを握る分野に焦点をあてたプロジェクトが、今すぐに開始されるべきなのです。



プログラム9: 国家公益と領土の保全

ベトナムの歴史は、独立を維持し、国家主権を保持するための雄雄しい努力に特徴づけられできました。不運にもベトナムは現在、己の利益と独裁制保持のために、国家公益と領土保全を損なってもやむなしとする政権に統治されています。国民の利益と国土保全が常に最優先となる状況を確保することが、ベトナム国民―人―人の任務なのです。

● ベトナムの国家公益を明らかに侵害する全ての条約や協定への反対- ベトナム共産主義政府は、ベトナムに重大な損失をもたらす結果となる数多くの合意書に調印してきました。ごく最近、彼らは、ベトナム国民を憤慨させた中国との2つの条約に調印しました:1999年12月30日の国境条約と2000年12月25日に調印された海域条約です。海域条約は特に、ベトナムから中国に譲渡された海域11,000平方キロメートル以上という損害を与え、国内外のベトナム人による数多くの抗議を巻き起こしました。この抗議は必要な限り長く継続されるべきものです。

● 国家公益を侵害する全ての活動の監視、評価および伝達- 国際化とともに、ベトナムが地域および世界経済に融合していくことが必要になっています。このことが、ベトナムの生活水準を引き上げるであろうことは疑う余地がありません。しかしながら、国際化とともに多くの危険もまたやってくるのです。その主な原因は、現在の政権が権力を維持できる限り、損失の大きな合意を提携するにやぶさかでない点にあります。重要な懸念事項としては、国家にさらなる負債を負わせたり、環境を破壊したり、あるいは労働者の権利保護を出来なくするような合意などがあります。これらは、すべてのベトナム国民が近しく監視し、特に国際社会に対して反対の声を上げる対象となるべき問題の例なのです。



プログラム10: 近年の歴史への真実回復

近年のベトナム史は、悲劇、恐ろしい犯罪、そして背信に満ちています。共産主義の下、歴史が政府の指示によって歪められることもしばしばです。政権にとってこれは、自分たちの犯罪を隠し真実を歪めることで、自分たちの権力独占を正当化するために必要なことと見なされるのです。学校で教えられる歪められた歴史のせいで、未来の世代は負の影響をうけるでしょう。ですから、近年の歴史に真実を取り戻すことは、全てのベトナム人、特に歴史家、研究者、そして学者が追及すべき事柄なのです。近年の歴史に真実を取り戻すことはまた、各地のベトナム人間の誤解を除去し、統一を強固にするという利点もあります。最終的には、歴史に真実を取り戻すことにより、未来の世代がベトナムヘの誇りと国家への誠実を持つ助けになるでしょう。