ベトナムの勇敢な土地活動家Cấn Thị Thêuの証言―暴力、逮捕、そして投獄

ベトナムの勇敢な土地活動家Cấn Thị Thêuの証言―暴力、逮捕、そして投獄

グローバル・ボイス

2016年9月28日

Giang Nguyễnが編集したこの記事は、ベトナム関連のストーリーを放送する独立系ニュースウェブサイトおよびポッドキャストのLoaから採られ、グローバル・ボイスによってコンテンツ共有の合意に従って再発行されています。これは土地活動家のCan Thi Theuの話です。彼女はこの6月に「社会秩序攪乱」の罪で デモの最中に逮捕され、 9月20日に20か月の禁錮刑を言い渡されました。

Cấn Thị Thêu(53歳)は、地元の農民と結婚してハノイ近郊のDương Nộiという村の住民となった。2007年の暮れに彼女の一家は土地を政府に奪われ、土地活動家となった。彼女はLoaにこう語った。

「私はDương Nộiに住んでいました。私は自分の子供たちに家を所有してほしいのです。When I lived Dương Nộiに住んでいた時は、私は農民として成功していました。40~50頭の牛を所有し、果樹園と野菜畑に魚の養殖池も持っていたのです。私たちは豊かでした。ところが政府がそれを「返せ」と言ってきたのです。そして全てを壊してしまいました。納屋も、池も、そして生活のすべてを失いました。今の生活はとても苦しいです。」

Thêuは、「返せ」という言葉を使う。その理由は、ベトナムでは土地は農家をはじめ誰にも所有できないからである。ベトナム社会主義共和国の経済はそのほとんどを農業に頼っており、土地は「国民の所有物」とみなされる。個人は土地の使用権を持つが、それを所有することは出来ないのである。つまり、都市部に住む人々は前庭を通りにすると政府に言われたら、その土地を放棄しなくてはならない。小作農は、何代にもわたって耕してきた土地を取り上げられることがあるのだ。

その土地の使用を管理するのは政府である。ベトナムはこの30年の間急速に経済開発を推進してきたが、田んぼは新規開発のために使われ、この脆弱な社会システムにはひびが入り始めている。

Theuは彼女の家族が受けた不当な扱いについて説明する。

「政府は一平米あたり20万ドン(9米ドル)しか払ってくれませんでした。そしてマーケットでその同じ土地を一平米あたり3100万ドンを最低額に設定して売るのです。つまり、私たちに支払った額の200倍の値段です。この不公平な価格と、新しい仕事を見つけるのが困難なために、非常に多くの人々が貧困と失業に追いやられています。これが、私がベトナムの土地の担保権の実行に反対する理由です。これらの価格によって私たちは先が何も見えなくなってしまっています。」

Cấn Thị Thêuと彼女の夫、そして2人の息子たちは、この状況に対する救済の申し立てを地元当局に訴えたDương Nộiの350以上の世帯の一つに過ぎない。

「おそらく、何千もの世帯がこのような目に遭っているでしょう。」とハノイの芸術家であるDũng Maiは言う。彼はCứu Lấy Dân Oan (「土地請願者支援」)という団体を2012年から運営している。

Maiと「土地請願者支援」のボランティアたちは民間の寄付を使ってこれらの請願者たちがハノイで野営生活をしている間の生活必需品を提供している。彼らが首都に滞在する間、皿洗いなどの当面の仕事が見つかる人もいるが、殆どの人々は辛うじて命をつないでいる状態だと言う。

「彼らは仕事も家も持っていません。つい最近も、彼らが道端や木の陰、あるいは日陰になるような大きな屋根のある家屋の脇で雨や太陽から彼らのためのキャンバスを購入しなくてはなりませんでした。地面はとても冷えるため、体が濡れないようにそのキャンバスの上に寝られるようにしたのです。とても大変な状況です。」

「アジアにおける企業の社会的責任」による最近の報告によれば、被害を受けた市民から当局に寄せられるすべての苦情のうち、推定80パーセントが土地についての争いおよび不公平な補償に関した内容である。

その数は増え続けており、女性の声が大部分を占めている。

それは、これらの不満を持つ女性たちは、男性たちと同じで失うものはすでに何もなく、どんなリスクも取ろうとするからなのであろう。

土地取り上げの様子を撮影したビデオには、制服を着た男たちによる殴打や、農家の人々が私服警官だと主張する暴漢などが映っている。

Thêuは警察らの暴力を良く記憶している。

「2014年4月25日、1000人ほどの治安警察と市民を装った私服警官と思しき人々が、まだ支払の終わっていない土地を壊滅させにやって来ました。私たちは丸腰でしたが、彼らは棍棒や棒、それに銃を持っていました。私は墓地を見下ろすための小屋の上に立っていました。そこで当局が私たちを弾圧するシーンを録画していました。彼らは下にいた人たちを逮捕し、打ちのめしました。私はただ録画を続けましたが、今度は彼らは私の方に向かってきました。私のカメラを奪い取って、私を殴りつけました。いつ気を失ったのか覚えていませんが、気が付いたら私はHà Đông地区の警察にいたのです。 」

彼女だけではなく、彼女の夫も殴打されて逮捕されたと彼女は言う。彼女は去年、警報257条の「公務執行妨害」の罪で刑務所で一年間過ごした。彼女の息子たちはこれ以外にも血まみれになるまで殴打されたことがあると言う。 8年近くの年月を戦って過ごした後、9月中旬にまた数十人のDương Nộiの隣人たちや、遠方からやってきた請願者たちと共に警察の取調本部の前で一晩を過ごし、第一線に復帰した。彼らは最近の警察による脅迫と濡れ衣のキャンペーンを非難した。

Thêuは、この運動は勝利したと言う。ミーティングのタイミングと出席者を交渉した翌日に、人々には邪魔をされない請願を行う権利があり、また寄付を募り、抗議のTシャツを着ることを許されていると警察に言われたからだ。Thêuは、請願、抗議、あるいは地元のエンパワーメントなど、いずれの方法を使ったとしても、土地を取り戻すまではこの活動を辞めないと言う。

「の家族5人全員が殺されるかもしれません。でも、人は一度しか生きず、一度しか死にません。ですから、私は私たちの戦いの意思は彼らの暴力によって脅かされることはないということを知らしめるように生きていくのです。私たち土地の請願者は最後まで私の土地を 手放すつもりはありません。」

一方で、 Thêuのかつての土地は強制立ち退きから8年経った今だに放置されて未開発のままである。

出典:グローバル・ボイス